『・・・コロ、ス・・・』
──やめっやめて!!!──
『・・・俺タチ、デ殺、ス・・・』
──父さん!?・・・違う・・・ゴーレムゲルマっ!?──
『セリ、ナ・・ヲ殺、スノニ・・・邪魔スル奴、イルナ、ラ・・・ソ、イツモ殺、ス。』
──何ですって!?──
『エド、ワード・エルリ、ック・・・アルフォ、ンス・エル、リック・・・ロ、イ・マスタ、ング・・・邪魔ス、ルナラ・・・奴ラ、モ殺ス・・・』
──駄目っ!!!絶対に駄目!!!──
『軍部ノ、奴、ラ・・・殺ス・・・・』
──駄目だって!!やめてっ!!お願いっ!!!やめっ!!!──
『・・・?・・・・?』
『。母さんよ・・・分かる?』
──父さ、ん・・・?母、さん・・・?──
『早く・・・早く私達を・・・・』
『早くオレ達を・・・・』
──え?──
『『殺して。』』
──〜〜〜っ!!──
『そして・・・ゼフィアを・・・』
『お前の兄、ゼフィアを・・・・』
──倒すわ・・・私が。──
『・・・頼んだわよ・・・。母さん達は・・・の・・・・』
『の味方・・・・だからな・・・・・』
──母さん・・・・父さん・・・・──
SILVER BREEZE ALCHEMIST 第六話
「父さん・・・・母、さ・・・ん。」
涙を流しながら呟く。
意識は覚醒しては居なく、どうやら寝言を呟いているようだ。
そんな傍らで、心配そうにを見つめるロイ。
「ん・・・・・」
目をギュッと瞑り、ゆっくりと瞳を開ける。
「・・・おはよう、ロイ大佐。」
そう言うと、ゆっくりと身体を起こした。
ロイはが起きた事に気が付くと心配そうな目で見つめた。
「なんだか・・・ロイ大佐に世話になっちゃったみたいで・・・ごめんなさい。そして、ありがとう。」
「構わないさ、こんな事ぐらい。」
ニッコリ微笑み、お礼を言うに対して、ロイは優しく呟きかけた。
「それより・・・エドとアルに心配かけちゃったんじゃ・・・・」
焦ってそう呟いた時、の頭にポンっと振動が来た。
何かと視線を上げると、の頭の上にロイの手が乗せられていた。
「それなら大丈夫だ。鋼のと連絡が取れて、今日はここに泊まる。と言っておいた。」
「本当!?わぁ〜ロイ大佐ありがと。」
ロイの言葉に笑みを浮かべた。
が、途中で笑みが消えていった。
傍から見ているロイも、そして自身もそれが分かった。
「ねぇ、ロイ大佐。」
「なんだね?」
「・・・エド、何か言ってなかった?」
は一瞬ためらいロイを見つめた。
そして、意を決したかのようにロイに問い掛けた。
ゴクリと息を呑み、ロイの言葉を待つ。
「ああ、言っていたな。聞きたいか?」
ロイは、一瞬考える素振りをし、呟いた。
ロイの言葉にはコクコクと激しく上下に頭を振った。
「『に手ぇ出すんじゃねーぞ!!この、エロ大佐!!!に何かあったら、オレ達が許さねぇからなっ!!!』との事だが。」
「・・!?なっなんちゅー事を言ってんのよ、あいつっ!!!」
ロイの発したエドワードの言っていた事を聞き、は頭を抱えて叫んだ。
その様子を見て、ロイはクックックと笑っていた。
「ちょっと、ロイ大佐!!なんで笑うのよ!!!」
「いや、君は本当に鈍いし、隙ばかりだなと思ってな。」
「ふへぇ?」
「まあ、いい。早く鋼のの居る宿に向かおう。」
両手を前に持ってきて、グッと手を握り叫ぶ。
そんなにロイはズバリ的中の事を言い放つが、は訳が分からず変な声を漏らす。
そんなをよそに、話を進めるロイ。
「あ、はーーーい。」
ロイに言われ、今度は一緒に車庫へ向かうとロイ。
「お、と大佐来たみたいだぜ、アル。」
「本当、兄さん?」
「ああ、あっちから来る車がそうだ。」
「あ、本当だーー!」
ガチャ・・・・
「エド、アル。昨日はごめんねっ!!」
そう言いながら車から降り立つ。
「いや、が大丈夫だったんなら良いんだけど。」
降り立つをちらっと見て呟くエドワード。
そしてエドワードの視線はからロイへと映った。
「大丈夫だ。何もしてはいない・・・・今のところはな。」
「・・・・・へっ!!!」
エドワードの視線に気がついたらしく、ロイはニヤリと笑みを浮かべて呟く。
そして、ロイの最後の一言に気がつき声をあげ、ロイを見るエドワード。
「。」
「はぇ?」
ロイに呼ばれ近寄る。
その様子を見て、首を傾げるエドワード。
ぐいっ!!!!
「・・っ!?んんっ!!!」
いきなり引っ張られの唇はロイの唇と重なり合った。
「では・・・また用があれば来たまえ。」
にキスをすると、ロイはニッコリ微笑み呟くと車を発車させた。
「てっ・・・てっめぇ〜〜〜!!!に何しやがるっ!!待ちやがれ!!!」
ピョンコピョンコとジャンプしながら叫ぶ。
片手を上に振り上げ、怒りの声を走り去るロイの車に向かってぶつけた。
一方、は目をぱちくりぱちくりしながら、ポケーッとさっきまでロイの居た場所を見つめていた。
「?大丈夫?」
アルフォンスはボケッと突っ立っているに気がつき、駆け寄り問い掛ける。
が、の反応はなかった。
「?ーーーー??」
「・・・・・・」
の目の前でブンブンと手を振るアルフォンス。
しかし、の瞳は宙を浮いていた。
「こらぁ〜〜〜〜〜!!!大佐ぁ〜〜〜〜〜!!てめぇ〜〜〜〜〜!!何しやがるぅ〜〜〜〜!!」
アルフォンスはの目の前で手をブンブン振り、エドワードは立ち去るロイの車に向かって叫び、はただ呆然とするだけだった・・・・・
To be continued........................
てな事で、ちょっとロイ夢入っちゃいましたw
最後、エドヤキモチ焼きまくりでしたねぇw
ん〜〜最高vvv
アルはアルで懸命にの目の前で手をブンブン振ってるしwww
結構楽しいね(笑)
さて・・・明らかにされたクールディーファが一夜で滅んだ理由。
そしての首元に刻まれた紋様の正体。
そして、土人形こと『ゴーレム』の正体。
今回の話は、夢での話と、ロイの家での話し、そしてエドとアルとの再会の話・・・で終わっちゃいましたww
次回の話をお楽しみに!!!
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