いっつも憎い言葉ばかり

そんなあなただけど……私は変わらずに愛しています









perverse person









「バレンタインデー?そんなのボク興味ないね」


バレンタインって知ってる?と聞いたへのエンヴィーの返答だった。
その言葉にはションボリと肩を落としてしまった。


「それがいったいどうしたっていうんだ?」


「………なんでもない」


エンヴィーの言葉はすでにの耳には入っていなかった。
肩を落としたまま、は背を向け歩き出した。


「…意味分からない」


そんなの反応が意味不明で、エンヴィーは首をかしげ肩をすくめた。











「そっかぁ…エンヴィーはバレンタインに興味ないのか……
 うーん、どうしよう……これ」


すでに用意してしまっていたバレンタインのチョコ。
けれど、興味ないと言われては渡し辛いのも当然の事だった。

紫色の包装紙に包まれた箱を見つめ、は首を左右に傾け続けていた。


「何?それ」


「────!エンヴィー!」


「そこまで驚く事か?」


聞こえた声に驚くに、エンヴィーはキョトンとした。
気配くらい探れ、と言いたいのだろうか。


「で、ボクの質問に答えてよ、


「…………え、と…これ、は………その………」


なかなか答えられない
エンヴィーは大きく溜め息を吐くと、ニヤリと笑みを浮かべた。


が答えられないなら、ボクが答えてあげようか?
 バレンタインのチョコ……あたり?」


エンヴィーの答えに、の肩がビクッと揺れた。
その様子に、エンヴィーは「あたり〜」とクスクス笑いながら声を上げた。


「で、そのチョコをどうするつもりだったんだ?は」


「…だって、エンヴィーは興味ないんでしょ?
 だからどうしようかなって迷ってたの 捨てるのも勿体ないし……誰かほかに─────」


「何、ボクに上げる予定だったものを他の奴にあげるつもり?」


の答えに、少し低くなった声でエンヴィーは告げた。
その声に、はビクッと再度肩を揺らし、何も口にする事が出来なくなった。

怖い、と思うくらいに今のエンヴィーに恐怖していた。


「確かに、ボクはバレンタインには興味ないけどさー
 が作ったものなら、食べるけど?」


ヒョイッ

の手の中から箱を取った。
それをエンヴィーはまじまじと見つめ、またニヤリと笑みを浮かべた。


「有り難く頂いておくよ 不味かったりしたら……どうなるか分かってるよな?」


そんなエンヴィーの言葉に、はドキンとした。
それと同時に、どんなことが待っているんだろうと期待してしまう心もあった。


「だ、だだだだだだだ、大丈夫!きっとおいしいわ!」


そう声を上げることしか出来なかった。
矛盾する二つの心。

それが分かり、は慌ててしまうのだった。










............................end




バレンタインデーのフリー夢小説です。
やっぱりエンヴィーも口調が掴めません。
あまり夢とかで扱ってないからかもしれませんね……書かなきゃ掴めないという事か…くそう。(汗)

そして、あまりにも短い!(笑)

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