「…やっぱり…私は…化け物、だったの…?」
そう呟き、の見つめる先には横たわる瑛次の姿があった。
「…ごめん…瑛次…ごめん…桜……」
こんな事したって……桜は喜ばないよね…
呟き、瑛次の姿を見つめ後悔をした。
こんな復讐を、桜はきっと望んでいなかったとは思った。
もっと早くに、気付けばこんな過ちを犯さずに済んだかもしれないとも。
命の重さは、失って初めて気付くものなのかもしれない。
桜の命の重さも、瑛次の命の重さも、同じはずなのだ。
それは勿論、WILDHALFであるの命だって同じ重さなのだ。
既に動かなくなった、冷たい瑛次の身体に触れた瞬間、の瞳から大粒の涙が零れ落ちてきた。
桜は瑛次を大切に思っていた。
瑛次は桜を大切に思っていた。
も桜を大切に思っていた。
ならば、桜が大切に思っていた瑛次の事も、大切に思えたのではないのか……
「…私の最大の過ちは………桜と瑛次の前に現れてしまった事…なのかな。」
自分が2人の前に現れなければ、桜も瑛次も幸せな人生を歩んでいたのかもしれないという思いが、の心に生まれた。
「ごめんね………ごめ…んね……桜…瑛、次……」













時ヲ切リ裂ク雷ノ………第4話













「…ここがエドの故郷?」
「兄さんだけじゃなくて、ボクの故郷でもあるんだよ。」
「あ、そっか。」
「そっかじゃねーだろ。アルはオレの弟だぞ?」
「ごめんごめん。」
そんな他愛もない会話をしながら、エドワードとアルフォンスの故郷であるリゼンブールへと到着した。
駅から降り、アームストロングがアルの入った箱を抱え込みエドワードと並び道を歩く。
そんなエドワードの斜め後ろを歩くは、既に犬の姿。
と言っても、エドワード達に知られているのだからこれから向かう家の人達にバレるのも時間の問題。
「…。」
「ん?」
エドワードが唐突にに問いかけた。
は犬のフリし続けるのか?」
「何で唐突にそんな事を?」
エドワードの問いかけに、は疑問そうな声色で問いかけた。
首も軽くかしげながら、はるか頭上にあるエドワードの顔を見つめた。
「いや…ウィンリィの事だからさ……」
「あー…ウィンリィって何かと検索したがるもんねー」
エドワードの濁す言葉に反応し、アルフォンスが苦笑しながら呟いた。
「…まぁ、エド達に知られてるわけだし…知られるのも時間の問題だし…隠し続けると、今後の活動も面倒だろうし……隠すつもりはないけど?」
「あ、それならいいんだけど…っと。着いた着いた。」
の言葉に反応して返事を返すと、見えてきたのはエドワードとアルフォンスにとっては馴染みの家。
「よう、ピナコばっちゃん。また頼むよ。」
そう言いながら、エドワードはトランクを左手で持ちながら家の前へと到着した。
アームストロングは、ドサッとアルフォンスの入った箱を地面に下ろした。
「こっち、アームストロング少佐。」
「ピナコ・ロックベルだよ。」
エドワードの紹介、そしてピナコの自己紹介の後2人は握手をした。
「しっかし…暫らく見ないうちに…エドはちっさくなったねぇ。」
そう言いながら、エドワードの事をアームストロングと対比した。
その言葉に、エドワードはピシッと表情をゆがました。
「誰がちっさいって!?このミニマムばば!」
「言ったねドちび!!」
「豆つぶばば!」
「マイクロちび!」
「ミジンコばば!」
いつもの恒例の言い争いをするエドワードとピナコを見て、はクスクス苦笑を浮かべていた。
「大体、オレだって少しは身長伸び────」
「──こらーーーーーー!エド!!!」
言いかけた瞬間、聞こえたのは女の子の叫び声。
その声に反応し、エドワードの言葉は止まりハッとした表情を浮かべた。
その瞬間にエドワードの頭部に飛んできたのは1つのスパナ。
“ごふっ!”と声を上げながら、前につんのめるエドワードには目を丸くした。
一体何が起こったのか……と。
「メンテナンスに来る時は先に電話の1本でも入れるように言ってあるでしょーーーー!?」
「てめーウィンリィ!!殺す気かっ!?」
ウィンリィの声に反応し、スパナのぶつかった頭部を押さえながら怒鳴るエドワード。
しかし、そんなエドワードにニッコリと笑みを浮かべながら笑い声を上げるウィンリィ。
「おかえり!」
「おう!」
それも2人の恒例のやり取りなのかと思わせるほどの変貌振りに、は口が開いたまま閉じなかった。
アルフォンスも、箱に入ったままウィンリィへと“ただいまー”と返事を返していた。
「まぁ、立ち話もなんだ…中に入っとくれ。」
そう言いながら、スタスタと家の中へと入っていくのはピナコ。
そんなピナコの後を追うように、エドワードとアルフォンスを担いだアームストロング、そして犬姿のが中へ続いて入っていった。













「んなーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「おお悪ぃ、ぶっ壊れた。」
ウィンリィの悲痛なる叫びに、エドワードは反省する様子もなく言葉を返した。
しかも、謝罪されてる気分にならないほどの口調で。
「ぶっ壊れたって…あんたちょっと!」
「何だよ。」
「何だよじゃないわよ!あたしが丹精こめて作った最高級機械鎧をどんな使い方したら壊れるって言うのよ!」
「いや、それがもう粉々のバラバラに。」
ウィンリィは両手を前に、手の平を上に向けながらワキワキさせながら怒りを込めた口調で呟いた。
その言葉に、やはり反省する様子もなく視線を上げた。
その態度が余計にウィンリィの怒りを煽ったのだろう。
ウィンリィの悲痛なる叫びが、またまた響き──それと同時にウィンリィのスパナがエドワードを襲った。
「で、何?アルも壊れちゃってるわけ?」
「あ、あはは〜」
ウィンリィの言葉に、ただ空笑いを浮かべるしかないアルフォンスを見つめウィンリィはため息を吐いた。
「あんたら一体どんな生活送ってんのよ……しかも、何か知らん犬連れてるし。」
「あぁ…の事?」
ウィンリィの意識がエドワードから、エドワードとアルフォンスが珍しく連れている動物──に意識を向けた。
アルフォンスの呟いた名前に“って言うの?この子。”と反応を示し、の前にしゃがみ込んだ。
「ああ。イーストシティに向かった時に、気を失ってたんだ。それで今に至るんだよ。」
「…野良犬を拾ったって事?」
「…野良…なのかな?」
「どうなんだろう…そこんとこどーなんだ?」
エドワードの説明に、疑問を向けたウィンリィ。
アルフォンスとエドワードは顔を見合わせて、首を傾げた。
最終的に、野良なのかそーじゃないのかを本人に聞こうとエドワードは視線をに移した。
「…は?犬が喋れるわけ…………」
「…うーん…とりあえず、飼い主だった人は死んじゃったから………ね。野良でいいと思うよ。」
ウィンリィのありえないという言葉を全て聞くことなく、は答えた。
その言葉に、そしてスンナリ喋るに驚きが隠せないのだろう。
ウィンリィはあんぐりと口を開いたまま、を真っ直ぐ凝視していた。
「…?」
しかし、何処か暗いという雰囲気を感じたのか、エドワードが大丈夫か?と問いかけるようにを見つめた。
「…え?な、何?」
「いや…なんか暗いっつーか…辛そうっつーか…」
の言葉に、戸惑いながらも答えるエドワードに“あぁ。”と納得するような声を漏らした。
「…“飼い主だった人が死んだ”ってトコ?…確かに思い出すのは辛いけど…乗り越えなきゃね。」
まるで苦笑している表情が見えそうな気がしたエドワードとアルフォンス、そしてウィンリィだった。
アームストロングとピナコは、何も言わず何の反応もせずに3人と1匹を見つめていた。
大人ならではの反応なんだろうが…。
「ウィンリィ…だっけ?」
「…え?あ、うん。」
の言葉にピクリと反応し、コクリと頷く。
その反応を見てから、は再度口を開いた。
「…驚いたかもしれないけど…私、他の世界から迷い込んじゃったみたいなの。」
「それで、今オレ達と一緒に賢者の石を探しながら元の世界に戻る方法を探してるんだよな。」
の説明の後に、更に説明を加えるエドワード。
そんな2人の言葉を耳にし、やはり驚きを隠せないウィンリィは唖然としていた。
「…とりあえず、後で キ チ ン と説明してよね?エードー?」
殺気溢れんばかりの口調のウィンリィに、エドワードはたじろぎながら“ああ”と頷いた。












「───で、その賢者の石の資料とか言うのを手に入れる為に1日も早く中央に行きたいのかい?」
カタッとマグカップをテーブルに置き、エドワード機械鎧のない右腕と左足を見るピナコ。
「そう。大至急やって欲しいんだ。」
「うーん…腕だけじゃなくて足も調節が必要だね。」
生足である右足と機械鎧の左足を比べながら、ポツリと呟くピナコ。
前かがみでその足を見下ろしながら、苦笑しながら──
「あーら。一応身長は伸びてんのね〜この前測った時は、ひゃ───」
「──ああああああああ!!ストップストップ!ウィンリィさんストップ!」
ウィンリィがエドワードの身長をばらしそうになった瞬間、大きな声を上げた。
荒い息で、ウィンリィを真っ直ぐ見つめ、首を激しく左右に振った。
その様子を見て、ウィンリィはニヤリと笑みを浮かべたのは言うまでもないだろう。
「まぁ…足の方は元があるからいいとして……腕は1から作り直さなきゃならんからねぇ……」
プハーと吸い込んだ煙を吐き出しながら呟くと。
「1週間くらい掛かるかな…」
「なめんじゃないよ。3日だよ。」
エドワードの問いかけに、大きく吸い込んだ煙を吐き出しながら答えた。
シュッと、作業用手袋をつけるとピナコはガシャッとエドワードの機械鎧を外した。
「とりあえずは3日間はスペアで我慢しとくれよ。」
「うん。」
そうやり取りをしながら、スペアをエドワードの足にはめ込む。
ゆっくり立ち上がるエドワードだが、なんせ慣れないスペアの足だ。
よろよろ、と揺れながらバランスを取りつつ立ち上がり。
「慣れてない足は歩きにくいな…」
そう呟くエドワードの横で、機械鎧を見つめながら指折り数えるウィンリィの姿があった。
「大丈夫?エド。」
「ああ…何とか、な。」
そう呟くとエドワードの耳にウィンリィの声が聞こえてきた。
「───…出しから組み立て、微調整、接続、仕上げと……うわぁ、完璧徹夜だわぁ…」
「悪いな無理言って。」
「私も居ながら、こんな事になっちゃって…」
徹夜、という言葉に反応したエドワードは謝罪の言葉を呟いた。
やはり徹夜させるのは気が引けるのだろう。
も、自分もついていながらエドワードの機械鎧を壊してしまったことにシュンとしていた。
「何言ってんのよ。1日でも早く中央に行きたいんでしょ?だったら無理してやるわよ。」
カシャッと機械鎧を肩に担ぎながら、ウィンリィは凛々しく答えた。
「それに、その代わりー特急料金がっぽり払ってもらうからね!だから、も心配しないで?」
バシッとエドワードの背中をたたきながら、にもウインクを送る。
そのウィンリィを居て、ホッと一安心したのか口元が緩む
その瞬間、横から聞こえたのはダンボールなどの荷の中に倒れこむ物音。
視線をそちらへ向けると、ダンボールなどの荷物に埋もれるエドワードの姿があった。
「あー…慣れない足だから、ウィンリィの力にも負けちゃったんだ。」
なんて苦笑しながらエドワードの方へ近寄り───パッと人型の姿に変身する
スッと手を差し出し、エドワードを助け起こすと。
ガンッと鈍い音が聞こえ、今度はそちらへ視線を向けると。
機械鎧を落とし、腰を抜かしているウィンリィの姿があった。
「ウッ、ウィンリィ!?」
「あ…あはは。お、驚いちゃって…」
は驚きの声をあげ、フサフサの尻尾を揺らしながらウィンリィの方へと駆け寄った。
苦笑しながらウィンリィが明るく答えられるのは、エドワードもアルフォンスもアームストロングも人型のの姿を見ても驚かずに平然と接しているから。
きっと、エドワードやアルフォンスら信頼できる人達が大丈夫そうに接しているから、ウィンリィも普通に接する事が出来るんだろう。
「機械鎧も大丈夫?」
「ったく…何やってんだか…」
の言葉とエドワードの言葉を聞きながら、機械鎧に軽く視線を向けると──
「うん。大丈夫。エドがつけてる傷の方が酷いから。」
「おいっ!」
ウィンリィの言葉に、エドワードは口をへの字にして声を上げた。
しかし、そんなエドワードの目は笑っていた。












「……ったく。何なんだよ、あの凶暴女!」
ロックベル家の前の芝生の上に座り込みながら、エドワードは膨れっ面のまま呟いた。
その言葉にアルフォンスはクスクスと苦笑いした。
「何を今更言ってるの?兄さん。」
「そんなに怖いんだ?」
の問いかけにエドワードは力強く頷いていた。
その様子にはクスクス笑うしかなかった。
「私には、怖く感じなかったけどなぁ〜」
そう言いながら、視線を空へと向けた。
涼しい風が通り過ぎ、綺麗な青空が瞳に飛び込んで来る。
「はーーー…3日か…」
ゴロンと地面に横になり、エドワードも空を見上げた。
シーンとして、風の音だけが聞こえてくる。
犬であるには、その音がサワサワと聞こえてくる風の音が鮮明だった。
「…とりあえず、やる事がないとなると本当に暇だな。」
大きくため息が出そうなくらい暇そうな顔をしているエドワード。
身体を動かすのが好きなエドワードにとって、確かに暇なのはトコトン性に合わないのだろう。
横になったまま、足がぶらぶらと動き回っている。
「ここ暫らくハードだったから、たまには暇もいいんじゃない?」
ガシャッと音を立てながら、アルフォンスはエドワードへと視線を向けた。
ずっと忙しいことばかりだと、身体が疲れてしまいイザという時に動けなくなる。
それでも、エドワードは暇なのは好まないらしい。
「暇なのは性に合わねぇ!!!」
そう叫ぶエドワードを見ながら、は内心“だろうねぇ…”と思った。
じたばたとある手足だけを動かし、暇は嫌だと言い張るようだ。
「そうだ兄さん。」
「あ?」
も連れてさ、母さんの墓参りでも行ってくれば?」
「…墓参りか。でも、アルはそんなナリじゃ行けないじゃん。」
アルフォンスの言葉に、腕を頭の後ろで組みながら答えた。
エドワードはやはり唯一の兄弟、唯一の家族であるアルフォンスも連れて墓参りをしたいらしい。
「少佐に担いで貰うのも悪いしね…僕は留守番してるよ。」
“うーん…”とまだ悩んでいるエドワードに、苦笑しながら言った。
いつ、またこんな風に暇になるかもリゼンブールに戻ってくるかも分からないのだから。
「機械鎧が直ったらすぐに中央に行くんだろ?だったら今のうちに行っておいでよ、と。」
後押しをするように、アルフォンスはエドワードに言葉を投げ掛ける。
アルフォンスの言葉を聞きながら、エドワードは空を見上げ考えた。
言っている事は確かに正当だったから、空を見上げたままポツリと“そーだなぁ…”と呟いた。
「エド。私も…行ってみたい。」
のその言葉にアルフォンスは苦笑した。
の言葉があって、やっとエドワードは動き出した。
ムクリと起き上がり、とアルフォンスに視線を向けてから───
「ちょこっと…行って来るか。」
──そう言った。
その言葉にアルフォンスは“もっと早く決断すれば良かったのに。折角行くんだから。”そう内心思っていた。













「エドとアルの…旅立ちの始まりの地、だよね。」
お墓までの道中、ポツリとが呟いた。
全ての始まりの地が、多分そこだと思ったからだろう。
「ああ…そうだ、な。」
そう言いながらも、やはりあの頃を思い出すのかエドワードはやたらと大人しくなっていた。
それでも、村のあちらこちらで話しかけてくる人達には気さくにいつものエドワードで返事を返していた。
だから余計に、そのギャップの所為で大人しく感じるのだろう。
そんな事を考えながら歩いていると、ふと目の前に沢山の墓石の立つ場所を見つけた。
の元々居る世界のお墓と違っていて、ちょっと首をかしげてしまったが。
このお墓が、この世界のお墓の形なのだろうと納得すると。
「…。見えてきたぞ。これが……」
「エドとアルのお母さんのお墓?」
エドワードの言葉は途中で途切れた。
“お墓”と口にしたくなかったのかな、と思いは自分から問いかけた。
ホッとした表情で、コクリと頷きの言葉を肯定してきた。
「…そっか。」
ただ、そう短く返すしかなかった。
それ以上に何を言えばいいのかと思ったが、下手に何かを口にしてエドワードを傷つけたくなかったのがの本音だった。
「…黙祷、しよう?」
の言葉にコクリと頷くと静かに瞳を閉じ、闇の中へと意識を投げた。
シーンとした空気がエドワードとを包み込んだ。
「…。」
「…ん?」
黙祷をしていると、聞こえたエドワードの声。
黙祷するのを止め、視線を向けると既に黙祷をし終わったエドワードの姿があった。
「…行くの?」
「ああ。でも…その前にもう1ヵ所寄りたい場所があるんだ。」
「分かった。そこにも…一緒に行くよ、エド。」
まるで笑っているのがエドワードには分かっているように見えた。
犬が笑っている表情なんて分かるはずがないのに。
それでも、は笑って答えていると認識していてエドワードもそれが分かっているように笑い返してくれた。
「…どこに行くの?」
「家。オレ達の…昔の家。」
その言葉に“そっか。”としか言葉を返せなかった。
静かにエドワードの後を追うように歩いていくと、見えてきたのは焼け爛れた土地。
そこに残る焼けた木々。
「ここが?」
「ああ。ここが…本当に発端となった…場所。」
そう言うとエドワードは、地面に落ちている焼けた木々を触った。
それはエドワードとアルフォンスが住んでいた家の名残の木なのだろうか。
ふと、の視線に佇む大木が留まった。
まるで、この木だけがエドワードとアルフォンスの帰りを待っているように見えた。
















「世話になったな、ばっちゃん。」
そう言いつつ、手袋を嵌める。
あの後家に帰り、機械鎧を装着しのことをウィンリィ達に説明し。
そして今日となった。
ふと、アルフォンスはウィンリィが居ない事に気が付いた。
「あれ?ウィンリィは?」
ロックベル家の方へ視線を向けながら、アルフォンスは首を傾げて問いかけた。
その言葉に“そういえば”とも居ない事に気付いた。
「ウィンリィともう少し話したかったなぁ〜」
そう言いながら、大きく息を吐き出した。
実際、あの後帰った後はエドワードの機械鎧の装着やら、の身の上話やらでゆっくり話す機会が少なかった。
「残念だけどねぇ…徹夜続きだったから、まだぐっすり寝てるよ。」
肩を竦めながら、ピナコは苦笑しつつ呟くと。
エドワードの方に視線を向けなおし。
「なんだったら起こしてくるかい?」
「あーいいよいいよ。」
ピナコの言葉にエドワードは背中を向けたまま右手を掲げて遠慮の言葉を述べた。
「起きて来たら機械鎧の手入れはちゃんとしろだの、色々と煩いからな。」
そう言いつつ、左手に持つトランクを持ち直した。
はエドワードの横に行くと見上げて“そうなんだ?”と問いかけた。
すると、エドワードは静かにコクリと頷き返した。
「さて…行くか。じゃあな。」
そう言うと、駅のある方角へと向かって歩き出した。
アルフォンスもも歩き出すエドワードの後を追うように少し小走りで追いかけた。
「ああ。気をつけて行っておいで。」
そう言いながら背中を向け歩くエドワード達に言うと、その背中に声を再度掛けた。
「ボウズども、たまにはご飯食べに帰っておいでよ。」
「うん。またそのうちにね。」
「こんな山奥に飯食うだけに来いってか。」
ピナコの言葉に、アルフォンスはクスクス笑いながら言葉を返した。
エドワードは、やはり背中を向けたままため息混じりに呟いた。
確かに、ご飯を食べるだけにこんな山奥に来るなんて滅多にないことだろう。
「…アームストロング少佐?」
“ふっふっふっ”と笑っているアームストロングにすかさず気付いたは、見上げ首を軽く傾げてた。
するとその視線と声に気付くと、1度視線をへ落とすがすぐにエドワードに向けた。
「迎えてくれる家族…帰るべき場所があるのは幸せな事だな。」
ニッコリ微笑を浮かべたまま、前をスタスタ歩くエドワードに呟いた。
そんなアームストロングの言葉を聞き、は少し物思いにふけるような表情を浮かべていた。
以前は、にも帰る家帰る場所はあった。
しかし、その場所をは自らの手でなくしてしまったのだ。
「へっ…オレたちゃ旅から旅への根無し草だよ。」
「エド!アル!!」
呟くエドワードの背中に、聞き覚えのある声───ウィンリィの声が掛かった。
ピタッと足を止め、声の主を確認するようにエドワードとアルフォンスとは視線を後ろに戻した。
すると、ロックベル家の2階のベランダの柵に身を乗り出し手を振っているウィンリィの姿があった。
どうやら、見た感じからして寝起きなのだろう。
髪がぼさぼさだ。
「いってらっさい。」
力なく柵に寄りかかったまま、ひらひらと右手をエドワードとアルフォンスとに振った。
その姿を見て、エドワードはポリポリと後頭部を右手で軽く掻くと。
「おう!」
不器用に言いつつも背を向け歩き出しながらも、手を振り返した。
アルフォンスも後ろを振り向きつつも歩きながら手を振り、に関しては尻尾をブンブン振った。

















「早くしろよ、アル!」
「兄さん!そんなに急がなくても……」
「うむ。図書館は逃げる事はないぞ。」
「いいから早く!」
列車を飛び降り、トランクを持ったままホームを急いで走るエドワード。
なだめる様に、先を走るエドワードにアルフォンスは声を張り上げる。
もひたすら追いかけるだけ。
犬足だから速いのだが…
「アームストロング少佐。お迎えにあがりました。」
ビシッと敬礼を決め込み、目の前に居るアームストロングに声をかけたのは左目下にホクロのある女性と前髪を真中で分けている男性だった。
「うむ。ご苦労だったな、ロス少尉。ブロッシュ軍曹。」
「おっ。こちらが鋼の錬金術師殿でありますか。」
そう呟き、ブロッシュが視線を向けたのはエドワードではなくアルフォンスだった。
いつもの事なのだが、やはりエドワードは気に食わないようだ。
「…え?あっちのちっこいの?」
間違えられたアルフォンスとなにやら話していると、アルフォンスが切り出したのだろう。
素っ頓狂な声を上げながら、ロスとブロッシュは静かにエドワードの方へ視線を向けた。
「「こっ…これは失礼いたしました!」」
ハッとしつつロスとブロッシュは同時に声を上げた。
アームストロングに取り押さえられながら“きーきー”騒ぐエドワードに視線を向けながら。
そんな様子を見て、は笑いを堪えるのに必死でいた。
勿論、ロスもブロッシュもが人型に変身できるなんて知っているわけがないのだから喋るなんて持っての他。
ロイやリザ、ヒューズやアームストロング、東方指令部の馴染みの一同が誰かに簡単に他言するはずがないから。
それに、知っていたらさっき始めて会った時に即座に話題に出ていただろうから。
「では我輩はこのまま中央指令部に報告に赴くゆえ──」
「え?何?ここでお別れー?お疲れさん!残念だなぁ〜バイバイ!!」
アームストロングの言葉をスパッと遮り、エドワードは嬉しそうにそう呟いた。
エヘへーととろけるような表情にプラスされたのは、周りに散り散りに咲く花。
「我輩も残念だ!!まことに楽しい旅であったぞ!!」
嬉しそうなエドワードを余所に、アームストロングはボロボロと涙を流しながら力強く抱きついた。
“また後ほど会おう!”と叫びながら抱きついている為、エドワードの身体がメキメキと音を立てた。
「では、後は任せた!」
そういうアームストロングにロスとブロッシュはキチンと返事を返し敬礼した。
エドワードは嫌そうに視線を向けると。
「えー…?まだ護衛つけなきゃならないのかよー…」
「当然である!」
不満そうなエドワードに、当たり前のように返事を返した。











「東方指令部の報告では、傷の男もまだ捕まっていないようですし。事態が落ち着くまで私達が護衛を引き受けることになっております。」
エドワードとアルフォンスとを乗せる車の方へと案内しながら、淡々と状況の説明と護衛の理由を述べた。
「少佐ほど頼りにはならないかも知れませんが、腕には自信はありますのでご安心下さい。」
ハッキリとした口調で、相手を安心させるように呟くとガチャッと車のドアを開けた。
その中にすかさずが乗り込み、続いてエドワードとアルフォンスが乗り込んだ。
「…しょーがないなぁ。」
座席に座り、背もたれに寄りかかりながら頭をガシガシ掻くエドワード。
「“宜しくお願いします”だろ、兄さん。」
全くもうっ…、と言わんばかりの口調でアルフォンスはエドワードの身体を軽くつついた。
「兄っ…!?ええと…この鎧の方は弟さん?」
え!?と驚きの声を上げながらブロッシュはそう問いかけた。
さすがに鎧なのに弟だなんて、判断できるはずがないのだろう。
「…それにしても、何故鎧のお姿で……?」
聞きづらそうに、でもやはり興味はあるのかブロッシュは間を空けてから恐る恐る問いかけた。
その問いかけにアルフォンスとエドワードは顔を見合わせ、少しの間固まった。
まさか、こんな質問を投げ掛けられるとは思わなかったのだろう。
「「しゅ…」」
「「しゅ?」」
途切れたエドワードとアルフォンスの言葉に、ブロッシュとロスは首をかしげた。
「「趣味で…」」
怪しさ大爆発な発言に、ロスもブロッシュもヒソヒソ話をし始めていた。
それに気付いたのか、自分達でも怪しさ大爆発なのが分かり恥ずかしかったのか、エドワードとアルフォンスはある1ヵ所を指差した。
「あ!見えてきた見えてきた!!」
その言葉に反応するように、ロスとブロッシュも先ほどの会話はストップし視線をそちらに向けた。
「ああ。あれが国内最大の蔵書量を誇る国立中央図書館です。」
「全蔵書を読み切るには人生を100回繰り返しても、まだ足りない言われている程です。」
ロスとブロッシュが交互に説明をし始めた。
車を止め、エドワード達が車から降りるまでドアを押さえたままで立っていた。
「そして、その西隣に位置する建物が───御二方の目的とする第一分館です。ここには様々な研究資料や過去の記録、各種名簿等が納められて…いるの…ですが…」
そこまで呟くと、ロスは申し訳なさそうに視線を下へ向けた。
エドワードとアルフォンス、そしての視線に映るのは変わり果てた第一分館だった。
「…つい先日…不審火により、中の蔵書ごと全焼してしまいました…」














「あ。エド、お帰り〜」
とりあえず、取っておいた宿で留守番をしていた
扉が開き、入ってきたのがエドワードとアルフォンスだと確認するとそう声をかけた。
「おう。」
「…何とかなったの?情報とか。」
疲れているように見えるエドワードに問いかけると、ニッと笑った表情がに帰ってきた。
「ああ。マルコーさんの研究書を丸暗記してくれている人を見つけたんだ。」
そう言いつつ、コートを脱ぎハンガーにかけていた。
「だから、研究書の中身を写し終わったら連絡くれることになってるんだよ。」
「そうなの?じゃぁさ、その研究書のコピーを取りに行くとき私も行く。」
アルフォンスの言葉を聞き、はブンブン尻尾を振りながら呟いた。
ずっと留守番は暇だし、話し相手もいない所為かつまらないようだ。
「…ま、大丈夫だろ。」
エドワードはの言葉に考えてから呟き、ドサッとソファーに腰掛けた。
うーん、と身体を伸ばしながら、疲れた身体を休めようと深く背もたれに寄りかかった。
「少し寝る?」
「ああ…夕飯近くになったら起してくれな。」
の問いかけに頷くと、カクッと下を向き腕を組みながら言葉を返した。
も少し寝たら?」
「うーん…留守番中にダラダラしてたから、大丈夫。」
アルフォンスの言葉に軽く首を左右に振りながらは答えた。
「それに…暇で詰まらなかったから、アルと話してたいしね。」
「え…?」
の言葉を聞いた瞬間、アルフォンスは驚いた声でへと視線を向けた。
すると、カッと光が瞬き光が止むと中から人型に変身したが立っていた。
「よーやくこの姿になれた〜」
疲れた、という様に身体を上へ上へと伸ばす
腰から生えた尻尾がユラユラと揺れ続ける。
「…ねぇアル。」
「何?」
「…エド、寝た?」
「…うん?ちょっと待ってね…」
の問いかけに一瞬キョトンとした反応をしてから、アルフォンスはエドワードが眠りに完全に付いたか確認しに行った。
すると、エドワードの寝息が均等に聞こえてきた。
「うん。眠ってるみたいだよ。」
そう答えると、の居る所へ歩み寄った。
すると、がニッと何かを企む笑みを浮かべた事にアルフォンスは気付いた。
「…?」
「ねぇ、アル。寝てるエドに悪戯しない?」
クスクス笑いながら、そう提案した。
面白い事が何もなく、暇でつまらないからこそ思いついたことなのだろう。
「…何?とりあえず聞いてから判断するよ。」
何も聞かずにアルフォンスは“うん”とは頷こうとはしなかった。
「…あのね。」
そう言うと、クスクス笑いながらアルフォンスに顔を近づけるように手招きした。
しょうがないなーと思いながらも、アルフォンスはの方へ顔を近づけコソコソ話を。












「…う、ん。」
ようやく目を覚ましたのか、エドワードは瞳を擦りながら身体を起した。
ソファーで寝ていたはずなのに、いつの間にかベッドに移っていた。
しかし、起した身体に違和感を感じたエドワードは眉を潜めソファーに座っているとアルフォンスを見つめた。
「…あれ、。いつの間にか人型に変身してたんだ。」
やっと気付いたのかエドワードは呟くと、やはり違和感だけは忘れ去る事は出来ないらしくソワソワしている。
「どうしたの?エド。」
「何かあったの?兄さん。」
ソワソワするエドワードにとアルフォンスが首を同時にかしげ問いかけた。
しかし、その表情は何かを企んでいたかのようなニヤッとした笑みを浮かべていた。
といっても、鎧であるアルフォンスの表情なんて分かるはずはないのだが。
「…いや。何か…変な感じがするというか…」
うーんと、身体に掛かっている布団をグッと握り締めながら首をかしげた。
その布団を剥いでしまえば、エドワードが違和感に思っている正体が分かるというものなのだが。
エドワードは一向に布団を剥ごうとしない。
「えー?見た感じ全然変じゃないよ?」
ニッコリと嘘っぽい笑みを浮かべては呟くと、耐え切れないのかプッと噴出した。
?」
「ああ。もう、ってば…ここで笑ったら意味ないじゃん。」
噴出すにエドワードは更に疑問に思い首をかしげた。
すると、そんなにため息付きながらも口調がやはり笑っているアルフォンス。
更にエドワードの疑問は深まるばかり。
「おい、!アル!一体何がどーなってんだよ!?」
そう言い、勢い良くエドワードは立ち上がった。
「「ぶっ!!!!!!!!」」
その立ち上がった際に現れたエドワードの全身の姿にアルフォンスとは同時に思い切り噴出し笑い出した。
どうやら、堪えることの出来ないほど我慢していたようだ。
「……何笑って……る…ん……だ?」
そう言いながら、エドワードは見える自分の足元がいつもと違う事に気付く。
いつもはいている黒いブーツではなく、分かりに履いているのは白いヒール。
立った瞬間違和感に思った正体はこれだったようだ。
「…おい、。アル。これは一体…どーいうつもりだ?」
眉間にシワを深く寄せながら、ドスの効いた口調でエドワードは問いかけた。
現在エドワードが着用しているのは、フリフリの黒いドレス。
しかも、スカートはフワッとしたものをしようしていて、足元がスースーするはずだ。
顔を真っ赤にさせながら、エドワードはとアルフォンスを睨みつけ。
「こんな事を考えたのはどっちだ!?」
だよ。ボクからこんなこと提案すると思う?」
エドワードの言葉に、アルフォンスはいけしゃあしゃあと答えた。
実際問題、この悪戯をするに当たってアルフォンスは“駄目”とも“嫌だ”とも言わず乗り気で着せ替えをしていた。
つまりは共犯なのだが…アルフォンスと曰く、着替えさせられてて気付かないエドワードも悪いという事らしい。
〜〜〜〜っ!!!」
「あっはは〜♪エドのコスプレ姿って滅多に見れないからね。」
クスクス笑いながらは呟いた。
本来、あの後とアルフォンスは中央のドレスなどの服を売っている店に出かけ1番安い服を調達してきたのだ。
エドワードからすれば無駄遣いと言われるかもしれないが。
「〜〜〜〜っ!着替える!オレの服を返せ!」
の言葉に、更にエドワードは顔を真っ赤に染めた。
耳まで真っ赤になったエドワードを見て、は“可愛い”などと思ってしまった。
その瞬間、の胸がドクンと高鳴った気がした。
「エド〜…もう少しそのままの格好で居ようよ。」
「嫌だ!こんな…恥さらしな格好してられるか!」
の提案など受け入れるはずもなく、エドワードは真っ赤になりながら部屋中を探し回る。
「はいはい。アル、エドの服渡してあげて?」
「え?もういいの?」
「うん。これ以上は可哀想だし…可愛いエドが見れたから充分。」
の意外な言葉にアルフォンスは素っ頓狂な声を上げた。
しかし、はエドワードのことをキチンと考えているようだ。
アルフォンスは鎧の中からエドワードの服を取り出すと、慌てるエドワードに服を手渡した。
「んじゃぁ…着替えるなら私外に出てるね。」
そう言うと、スッと犬の姿に戻り部屋の外へと出て行った。
パタンと扉を閉めると、高鳴る胸を沈めようと胸に手を当てるが廊下に居た。
そして部屋の中では………
「…はぁー…」
同じく高鳴る胸を沈めようとその場にしゃがみ込むエドワードの姿があった。
「兄さん大丈夫?」
「駄目。全然駄目。頭が真っ白。」
アルフォンスの言葉に、エドワードは首をブンブン左右に振った。
「…兄さん、の事好きでしょ?」
「…はぁ!?なんであんな奴!?」
アルフォンスのいきなりな言葉に、エドワードは思いっきり否定の声を上げた。
「それに、はいつかは元の世界に戻る奴だぜ?」
「…好きになっても無駄だって言いたいの?」
エドワードの言葉に、アルフォンスは真剣な口調で問い返した。
その言葉にコクリと頷きながら、エドワードは来ていたドレスを脱ぎ始めた。
「それにな。は犬だ。恋愛対象なわけないだろ?」
フンッと鼻を鳴らしながら、エドワードは元の服へと着替えていく。
「…犬で恋愛対象外なのに、あんな格好見られて赤面してドキドキしてるんだ?」
「うっ…!」
アルフォンスの鋭い突っ込みに、エドワードは口ごもった。
確かに、アルフォンスの言うとおりがエドワードにとって恋愛対象外ならば赤面する必要も、ドキドキする必要もないのだ。
「…ま。これ以上ボクは何も言わないけど…早く気付きなよ?」
「うっ…煩い!」
アルフォンスの言葉にブーツを履きながら言い返し。
アルフォンスはエドワードが着替え終わったのを確認すると、の待機する部屋の外へと向かう為ドアへ歩み寄った。
ギィ〜〜
音を立ててドアを開けると、そこには天井を見上げ続けるの姿があった。
「あ、。」
「アル。着替え終わったの?」
「うん。入っておいで。」
アルフォンスの言葉に尻尾を振って嬉しいという事を示すと、ドアの中へと──部屋の中へと入っていった。
「あれ?エド、もう寝ちゃうの?」
もそもそと布団に潜り込むエドワードを見かけると、はそう問いかけた。
「あっ…ああ。研究書が手に入ったら、解読するのに徹夜になるだろうし…今のうちに沢山寝とくんだよ。」
シドロモドロになりながらも、の問いかけに懸命に答えたエドワード。
そんなエドワードを見つめ、は“ふーん”と短く返事を返すだけ。
。」
「うん?」
「兄さん、照れてるんだよ。」
「へ?何で?」
チョイチョイと手招きしながら呼ばれれば、はその通りアルフォンスの方へと歩み寄り。
アルフォンスの言葉にキョトンとした表情で首をかしげた。
何故照れるのか、と。
アルフォンスは内心“こっちも鈍感か…先が思いやられるなぁ…”なんて思っていたり。
「…に女装もどき姿を見られたからじゃない?相当恥ずかしかったみたいだよ?」
「へーえ。そうなんだ。」
アルフォンスの言葉に、ニンマリとは笑みを浮かべた。
アルフォンスと視線を合わせると、1拍空け───
「「似合ってたのにね。」」
同時に意地悪そうに呟いた。
その瞬間、エドワードが布団を頭からバサッとかぶったのは言うまでもないだろう。
「それじゃ、私も寝るねー」
そう言いつつ、エドワードの眠るベッドの傍に歩み寄ると座り込み瞳を閉じた。
「お休み、兄さん。。」
そうアルフォンスの言葉が聞こえた瞬間、エドワードもも眠りに落ちていった。








To be continued.................................





という事で…はい、時ヲ切リ裂ク雷ノ………第4話をお送りしまーすvv
最後はとりあえずオリジナル物語で送らせて頂きましたーv
原作全てに沿って書いてると、かなり疲れるんですよね。
本見ながら、ページ捲りながら、頭で夢キャラを動かしながらキーボード打つんで…;;
んで、最後は暗くならないようにちょっと笑いを加えて4話目を終了させるって感じで。
の悪戯は……ね、今はまってる桜ホスの双子っぽくなっちゃってるけど…(待
悪戯するならエドワードに!って方針ですのでw(更待
エドワードのドレス姿…一体どーなるんだろう…?(笑
妄想しちゃいますなー妄想妄想ww






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