ねぇ、遠夜
私、全く思いもしなかったよ……遠夜があんなにも大胆だったなんて









Phyllostachys









「遠夜!遠夜!」


遠夜の姿を探して歩く
全ての戦いが終わった後、よく森で遠夜とは会っていた。


「ここだ……ワギモ」


「遠夜、もうワギモじゃなくてって呼んで?」


「……ああ そうだったな」


照れるように笑いながらも、遠夜は否とは言わず受け入れてくれる。
はそんな遠夜に嬉しそうに微笑み、近付いていった。


「あのね、遠夜」


「……?」


言ってから、何も行動に出ることのないに遠夜は不思議そうに首を傾げた。
どうしたのだろうか、と。


「……?」


「……お誕生日、おめでとう、遠夜」


「……ぇ」


の言葉にきょとんとする遠夜がそこに居た。
そして、そんな遠夜に不意打ちをするようには頬に口付けた。


「……!!」


「きょ、今日は特別だよ?」


真っ赤な顔をふいっと逸らして、強気なフリをする
そんなが遠夜には可愛く見えて。


「とととと、遠夜っ!?」


つい、の身体をギュッと抱きしめていた。
温もりが直に伝わりあう。
互いの照れた熱を分け与えあう。


「好きだ……


「遠夜……私もだよ?」


呟く遠夜の息が耳元にあり、くすぐったそうに身体を捩りながらも言った。
恥ずかしいけれど、嬉しい温もり。


……」


「……ん」


身体をふいに離され、どうしたのかとが思った瞬間──遠夜の唇での唇は塞がれた。
息をしようと口を開くと、同時ににゅるっと遠夜の舌が割り込んでくる。

絡まりあい、逃れることが出来ない。

息が上がり、頬は紅潮し、頭がボーっとし始める
けれど、遠夜はの頭を片手で押さえ口付けをやめてはくれなかった。


「……遠、夜」


口付けの合間に盛れたの声で、遠夜ははっとして口付けをやめた。


「す、すまない……」


「ううん……嬉しかった、から……」


いつもは見れない遠夜の大胆さに驚きはしたものの、嬉しかったことには変わりはなかった。
真っ赤な顔をしながら視線を逸らしながらも、は嬉しそうに呟いた。

唇に残る温もり。
それは、遠夜の誕生日をお祝いした証となって、の中に、そして遠夜の中に強く残ったのだった。









....................end





一月二日は遠夜の誕生日!
てことで、書いてみたんだけど……たまには大胆な遠夜もいいよね?w
てか、短いかw

去年(二〇〇八年)までは生誕夢はフリー配布してたんだけど、今年からはそれは廃止って事で。
フリーアイコンとかつけてないから分かるだろうから、これで宣言は終了という事で。






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