幾度も二人で遠回りをした
幾度もすれ違い、幾度も想いを重ね、幾度も最悪を見てきた

それは、私の見るリズ先生だったり、リズ先生の見る私だったり……










それでも二人は寄り添っている










「ねぇ、先生」


「何だ」


「先生は……本当に、私の傍で良かったんですか?
 私のわがままを……聞いてくれてよかったんですか?」


迷宮が滅んでから、もう幾日も経った。
だから気になるリズヴァーンの本当の気持ち。

いつも親身になっての話を聞いてくれ、そして、のわがままを聞いてくれる。


「お前の傍で生きていく事を選んだのは……私だ」


優しく大きな掌で、リズヴァーンがの頭を撫でた。
その言葉を聞くのは、実質二度目。

その言葉を聞くと、どうしても胸がキュンと熱くなった。


「お前と生きていく未来がここにあると教えてくれたのは……、お前だ」


温かく、包み込んでくれるリズヴァーンの腕。
その腕の中に居ると、とても安心する。


「私は……先生の傍に居て…いいんですね?」


「そうだ」


低い声が耳を通し、脳髄を揺さぶる。
ゾクッとする感覚を感じる。

それだけはリズヴァーンに依存していた。


「大好きです、先生 何度も何度も…時空を越えて、貴方を守りたいと思う程」


「それは私もだ、 何十年も、ずっとずっとお前を助ける方法を……探していた
 たとえ、どれだけ時間がかかっても……私の命を賭けても……私はお前を守るつもりでいた」


二人は互いの唇を重ね合わせ、熱を重ねた。
甘い声が振動が、リズヴァーンの部屋に響く。










「先生」


「なんだ」


二人して布団をかぶり、互いの顔を見つめ合った。
そして、ふわりと微笑み合う。


「愛しています」


「……私もだ、 私は幾年も…ずっとお前を愛していた」


それは禁断といえるほどに、ずっとずっと望み求め続けた。


「ハッピーバレンタインデー、先生
 もう、過去へ戻りやり直す事は出来ないけれど……それでも、幸せな時間を先生と作っていきたい」


「ああ 願わくば……お前の笑顔が絶えず、私の傍にある事を……願っている」









.......................end




バレンタインフリー夢です。
思い出は時空の結晶 という曲のカラオケヴァージョンを聞いてたらこんな仕上がりに…(笑)
二人は似たような事を幾度も繰り返して乗り越えて…互いにすれ違い、悲しみに明け暮れる事もあったんだろうなぁと。
そんな二人には…本当に幸せになって欲しいです。
先生は神子の、神子は先生の幸せを……きっと願っているでしょうから。(笑)

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