「あ、おかえりなさーい」


「……?」


帰ってきた鏡夜は、自宅の自室でくつろぐの姿に目を見開いた。
まさか居るとは思っていなかったから。


「……いったい何をしている?」


「何って……待ち伏せかしら?」


くす、と微笑みながらは立ち上がった。
座っていたベッドがギシ、と音を立てる。


「それより、早く座って?」


手を伸ばし、鏡夜の首に腕を回す。
ぎゅ、と抱きつき唇に触れるだけのキスを一つ。










ちょっと待ってっ!










「……いったい何かと思ったが、こういう事だったか」


目の前に広がるケーキに、鏡夜は微笑んだ。


「鏡夜ったら、言わなかったら忘れているかと思って」


肩をすくめ、苦笑するに鏡夜は声を出して軽く笑った。
それは嫌味っぽくもなく、けれど優しげでもない。


「ホスト部で、存分に祝ってもらえる 忘れることはないが……」


そういうと、取り分けられたケーキにフォークを突き刺した。


「こういうのも悪くはないな」


ぱくりとその口にケーキを含む。
甘すぎず苦すぎずの、丁度いい味わい。


「どこのケーキだ?」


「……私の手作りよ」


の言葉に鏡夜の動きがピタリと止まった。
ケーキとを見比べ、めったに見せない驚きの表情を浮かべていた。


「……鏡夜?」


「ふ 手作りだとは思わなかった」


その微笑みに、はドキリと胸を高鳴らせた。
ドキドキと絶え間ない脈動に、開いた口が塞がらない。


「これは、お礼をしなければならないな」


カタンと音を立てて立ち上がる鏡夜。
はその鏡夜を視線で追い──


「ちょっ!?」


一瞬にして、その場に組み敷かれようやく状況を把握した。



いいいい、今っ、私っ、鏡夜に押し倒されているのかしら!?



冷静に分析すると、余計に顔から火があがる。
すでには耳まで真っ赤に染まりあがっていた。


「ちょっと待って!」


「待たない」


そういい、鏡夜はの唇に深い口付けをした。
息を漏らし、とろんと瞳を蕩かせながら、は鏡夜とのキスに溺れた。


「んもぉ……鏡夜のせっかち」


「慣れているだろう?」


そんな言葉に、は微笑む。
今度はから、鏡夜に軽い口付けをする。


「ハッピーバースデイ、鏡夜 生まれてきてくれてありがとう」


そう微笑むと、またに深い口付けが降ってきた。










......................end





十一月二十二日は鏡夜の誕生日っつーことで、ハピバ夢を書いてみた!
あまり長くない……内容だけど、内容は濃くなればいいなぁ〜って願って。(汗)
鏡夜はガンガン攻めてくれればいいと思うw

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