ゼルガディスさんは…甘いものを食べてくれるでしょうか?

食べてくれたら……嬉しいのですが………












pleasure seems to be a point a little more












「ゼルガディスさん、起きていますか?」


か?入れ」


その言葉に、はゆっくりと扉を開いた。
共に止まる宿の、ゼルガディスが寝泊まりしている部屋。

椅子に腰掛け、月明かりと部屋の明かりを浴びながらゼルガディスは分厚い本を読んでいた。


「何かあったのか?」


その言葉にはフルリと小さく首を左右に振った。
その様子に、ゼルガディスは眉をひそめ首を傾げた。

ならば、こんな夜更けに一体何の用なのだろうかと思ってしまう。


ー、頑張んなさ───い!」


後ろから聞こえた声は……


「何だ、リナの差し金か?も、あいつの企みに乗るな どんな目に遭うかしれないぞ」


溜め息交じりに言うゼルガディスの言葉。
はそれを聞き苦笑を浮かべるも、ゼルガディスの部屋から出ていく気配を見せなかった。


「……いったいどうしたんだ?」


「ゼルガディスさん……今日が、何の日か分かりますか?」


「今日?」


の問いに首を傾げた。
必死に今日が何の日かを必死に探すが、見当たらない。


「さぁな 俺には覚えはないが?」


「…ですよね やっぱり、男の人はこういうイベントに興味なんてありませんよね」


いつものらしからぬ発言。
いつもなら元気よく用事を済ませていくのに、今日は何ともしおらしい。


「イベント……?」


その言葉に、何か引っかかるものがあったのか。
ゼルガディスは本に栞を挟み閉じると、近くのテーブルに置き腕を組んだ。
そして、無言のまま考え始めた。



今日……は十四日
それから……イベント、か
何か聞いた事があるような覚えがあるんだがな……



そこまで出かかっているのに、全然答えが出てこない。
その様子を見て、は苦笑を浮かべた。


「もういいですよ、ゼルガディスさん!そこまで思い出してくれたなら、それで私は十分です!」


ニッコリと微笑み、ガッツポーズをするはいつもの様子。
そして、ゼルガディスに緑と白のチェックの包装紙で包まれた箱を差し出した。


「ハッピーバレンタインデー、ですよ!ゼルガディスさん」


受け取ってください、と必死に手を伸ばしたまま、箱を受け取られるのをは待った。
ゼルガディスは一瞬キョトンとした表情を浮かべるが、すぐに嬉しそうな表情を浮かべると。


「ありがとな、 分からなくて悪かったな」


そう言いながら、箱を受け取った。
言われて初めて思い出したゼルガディス。

すでに、中に何が入っているのかは予想出来ていた。


、おかえしは何が欲しい?」


「え?」


「バレンタインの次はホワイトデー…じゃなかったか?」


確認するように、の瞳を真っすぐ見つめた。
数秒、間が空いたがすぐには嬉しそうに微笑むと。


「はい!そうです!ええと……ホワイトデーまでに考えておきます!」


嬉しそうにハキハキとした口調でそう告げると、リズミカルな足取りでゼルガディスの部屋を後にした。



渡せて良かった…喜んでもらえたようで安心しましたっ
……ホワイトデーが…なんだか楽しみですね








............................end




バレンタインデーのフリー夢小説です。
やっぱりゼルガディスの口調が掴みづらい…特にこういう恋愛系になると……あはははは;

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