鋼の錬金術師パロディ劇場・アルフォンス捜索隊珍道日記 第二十話「リザのしつけのおかげです」






 教会の地下の自然界でお腹を満たしていた二人は、暖炉の前でいつしかスヤスヤと眠りに落ちていった。
 ふとエドが目を覚ますと、がいない。荷物はある。外の様子を見に行ったのか。エドは小屋の外に出てみた。
「雨・・・上がったのか。」
小さくつぶやく。すると、声がした。
「あ、エド!目、覚めたのー?」
エドは屋根を見上げる。屋根の上には、が満天の星空と満月をバックに立っていた。
「星がキレイだよー。」
月明かりに照らされたの肌は驚くほど白い。エドは半ば見とれた。その様子にはエドのそばに降りてきた。
「どしたの?」
「えっ!?いや、別に・・・・・・。」
は不意にある方向を示した。
「あっちに洞窟があったよ。何か七色の光が出てるのっ。何があるのかな?」
興味津々といった光がの黒い瞳に宿っている。
「さあな。けど、は何でも興味アリだな。」
「そんなんじゃないよ。遊んでたら笑う。いじめられたら泣く。抵抗も、実行も、夢見る事も、全部やる!できる事は全て。今日の事は今日中に。明日やろうなんてのは、バカヤローだ!」
は力説した。エドは驚いたようにを見つめていたが、そのうち、おかしそうに笑いはじめた。
「な、何?どしたの。」
「そうだよな。出来る事は全てやるべきだよな。いや、しかし。あの職務怠慢してる大佐が父親でよく・・・。」
「しつけは中尉さんだってば。」
「あ、そうか。」
エドはがちゃんとリザに教育を受けていた事を実感した。
「そーいや、よく仕事して下さいっていってるもんな。」

                        第二十一話に続く






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