鋼の錬金術師パロディ劇場・アルフォンス捜索隊珍道日記 第二十一話「ハーブの洞窟」






 夜明け。二人は暖炉の火を消し、が見つけた洞窟へと行ってみた。中は広く、中央には花壇があった。そこには七色の光を放つ、ハーブが植えてあった。天井に穴があるが、まだ光は差し込んでいない。
「わあ・・・。キレーイ。」
「ハーブ自体が光ってるのか・・・。」
の感嘆の声にエドはつぶやく。エドは洞窟内を見回して、奥に机があるのを見つけた。その上には何か置いてある。エドは何気なく寄ってみた。
「・・これ・・・っ。」
エドは机の上にあった紙を手に取った。短いが文章が書いてある。
。ちょっと来いよ。」
「はぁーいっ。何々ー?」
はハーブの香りを身体に纏わせたまま、小走りにエドにかけよった。
「見ろよ、これ。」
「手紙?」
「これ、アルの字だ。」
アルからの手紙だった。

『兄さんへ
   兄さんがこれを読んでいるという事は、シェスカか誰かに聞いて、ボクの足跡をたどってきた事になるね。ボクはこの先の街を拠点にしているから。しばらくはそこにいるよ。                               アルフォンスより』   
「良かったね。すぐに会えそう。」
「ああ。オレ達のたどった道は正しかったって事だな。」
二人は安心したように息をつく。
「とにかく街まで行こうぜ。オレ、腹減ったし。」
「あたしもっ。」
そうして、二人は洞窟を後にした。

                           第二十二話に続く






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