鋼の錬金術師パロディ劇場・アルフォンス捜索隊珍道日記 第二十五話「見つかって」






「ここは子供しかいないの?お父さんや、お母さんは?大人はいないの?」
「いないよ、お父さんとお母さん。」
「いるよ、オバア。」
別々の子が答える。
「おばあ?」
が聞き返すと、子供はびっと孤児院を指した。とエドは顔を見合わせた。
「一応、アルの事聞いてみるか。」
エドの言葉にはこくりとうなずいた。扉を開けて中に入ると、年老いたシスターと、フードを目深にかぶった人物と、大きな鎧がいた。三人が一斉に振り向く。エドが声を上げた。
「あーっ!!アル!」
さすがのもその大声にびくっとして半歩身を引いた。エドはズカズカと足音荒く、大股で鎧に歩み寄ると怒鳴った。
「アルッ!何であん時、急にいなくなった!?ここにたどり着くまでずいぶん探して・・・。」
がエドの言葉をさえきり、馬をなだめるように、どうどうとおさめた。
「あ、あのね。嫌な大佐さんの所にまで行って、図書館とか探して回ったの。シェスカに会うまででもずいぶんかかったんだよ。」
アルはを知らない。それでもとりあえず声を発する。
「ごめん、兄さん。でも、フォルティがね・・・。ってそれより、その人、誰?」
「ああ・・。」
落ち着きを取り戻したエドがを見てから、アルに向き直った。
「オレ達に協力してくれる、旅の同行人。」
でーす。ヨロシクね。アルフォンス君。・・・アルって呼んでいい?」
「あ、うん。いいよ。」
アルはあっさりうなずいた。
「あたしの事はって呼んでね。でね、あたし、大佐さんの義娘なの。普段は大佐さんの事、おとーさんって呼んでるんだ。」
はニコニコニコッと笑った。

                    第二十六話に続く






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